「食」を通して幸せを提供したい!インドで活躍する姉妹の挑戦!


インドで働く人々のインタビューシリーズ、既に約6年間の インド経験があり、インドで新たに事業をスタートした八田さんにお話をお伺いしました。華々しい起業でしたが、そこに至るまでは様々な苦悩があった模様、その背景に迫ります。

今もずっと変わらない想い

インドに来るまでは、日本ではどのような事をされていたのですか?

日本の高校卒業後にアメリカの大学に進学し、国際関係学を専攻しました。その時に、世界の貧困や経済格差について幅広く学ぶ機会があり、途上国の開発に興味を持つようになりました。それをきっかけに、日本では国際協力NGOに就業しました。そのうち、自分はアジア人としてのアイデンティティーを持っている事、そのためアジア人として、アジアの中でも格差の大きいインドに行ってみたいという思いを持つようになりました。ちゃんと自分の目でインドを見たい、そのためには実際にその国に行き、住んでみないと分からない。それがインド就業を考えたきっかけでした。

インドの刺激、そして思考錯誤する日々

インドに来てからは、どのような事をされていたのですか?

最初はネットで求人情報を見つけた、インドのジャイプールにある手織り絨毯の製造・輸出販売の会社に入社しました。家族経営をしている会社で、職のない村の人たちに絨毯の織り方をトレーニングし、出来上がった絨毯を海外に輸出している会社でした。私は、営業職として日本のお客様を担当していました。そこで1年間働いた後に、インドのNGOに参画しました。ウッタラカンド州にある山村で、ルーラルツーリズムのプロジェクトを通して村おこしをしているNGOで、日本の大学生向けにスタディーツアーの企画・運営に従事しました。その後は、ビハール州でボランティア活動など、インドの中でも田舎と言われるような場所を転々としていました。色々なNGOや開発関係の仕事に従事しながら、「自分には何が出来るんだろう・・・」とずっと模索している日々を過ごしていたと思います。

その後、これから何をやっていくにもネットワークが必要である事、また日系企業で日本人としての強みを備えたいとの思いから、グルガオンに拠点を移す決心をし、大手旅行代理店に入社をしました。この頃に、双子の妹である飛鳥もインドへ渡航をし、在印の日系企業で就業を開始しました。グルガオンでは、日本にいたら決して会えないような方々に直接会ってお話を伺う機会が多く、様々な業界の違う立場の方から多くのことを学ぶことができました。ここでは大変貴重な経験を得る事が出来たと思っています。ただ、その中でもやはり、自分に出来る事、自分がやりたい事を模索する日々はずっと続いていました。





起業した会社名とロゴ
<モチーフの幸せの青い鳥>



双子の妹である飛鳥さん


 

悩んだ末に出た答え、そしてそれを直ぐに行動に

悩んだ中で、今の事業を始めるに至るにはどういった心境だったのでしょう?

食というのは私の中で、人生の一つの原点だなと感じたのです。私の祖父母は野菜を作っており、祖母も母も料理が本当に上手で、小さい頃からいつも私達に美味しく健康なものを食べさせてくれていました。自分のルーツや原点を見つめ直した時に、自分が今まで幸せに生きてこれたのは祖父母や両親のおかげであり、今度は自分たちが同じように食を通してたくさんの人に幸せを提供出来るような事をやりたいと思ったんです。

そして2016年に、双子の妹の飛鳥と共にHASORAを立ち上げました。 妹も、より健康で安全な「食」を通してたくさんの人に幸せを提供したいという同じ志を持っていましたので、姉妹で起業する事にしました。20代、ずっと悩み続けて、ようやく答えが見つかったと思いました。今は、迷いなく、これからどうやってサービス・ブランドを確立していくかというプレッシャーと戦っています。

HASORAの事業について教えて下さい!

定期宅配便として無農薬の旬の野菜・果物の詰め合わせボックスをご自宅やオフィスにお届けするサービスを行っています。実際に生活をしてみて、新鮮な野菜が中々手に入らなくて苦労した経験と、「安心」「安全」そして「美味しい」という食の基本が幸せの原点であるとの思いからスタートしたサービスです。食を通して、人々の人生を豊かにするお手伝いをしたいと思いました。現在は、個人のお客様が中心ですが、デリーの日本食レストランでも私達の野菜をバーニャカウダとして取り扱ってくれていたりと、少しづつですが販売先が広がっている事をとても嬉しく思っています。

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今後の展望としてはいかがでしょうか?

今は日本のお客様がほとんどなのですが、少しずつ外国人の駐在員の方、現地のインド人の方々にも私たちの商品をお届けしたいと思っています。更に、無農薬野菜だけでなく、日本食の加工品を手掛けていきたいと思っています。味噌作りを普段からしているのですが、健康志向も高まるインドで、健康と言われる日本食の加工品など、まだまだ知られていない日本食をインドにもっと広めていきたいと考えています。

また、農村部で無農薬の野菜という付加価値のある商品を作っても、都会まで来て売らないとあまりお金になりません。しかし、農家の人々は都会での販売網を持つわけでもなく、地元で安価で取引されてしまうという現状があります。それを私達が販売網となり、オーガニック農法の推進団体などとコラボをしながら、生産者も消費者もハッピーになれるオペレーションを構築していきたいと考えています。

そのバイタリティーは、どこからくるのでしょうか?

自分の信念の想いのため・・・でしょうか。そして、その向こう側に、皆がHappyになれる何かがあると信じています。誰かのために何かがしたいという原動力だけで動いたら、それは自分のエゴである場合もあるかと思います。でも私は、私の中で描いている、こうであったらいいなという世界があって、それにどうしたら近づけることが出来るかな、というアプローチをしていきたいと思っているんです。

常識は常識ではない、そんな世界を知る事ができた

インドに来て良かったと思う点は何ですか?

今まで自分が持っていた価値観が常識でない事を知りました。そして、それにも対応出来るようになったのは、自分も逞しくなれたからなのかなと思います。柔軟性が身につきましたね。インドに来なかったら、こんな世界を知る事はなかった。今まで自分が想像出来なかったような自分が発見出来る、良い部分も悪い部分も、色んな気付きがあって、これからの可能性を知る事が出来た点は、本当に良かったと思っています。

これからインドに来る人にメッセージをお願いします!

インド、面白いですよ。思いもよらないことが未だに起こるんです。特に、サービスに関しては、なんにしてもサービスが十分に日本のように確立されていないので、色んな穴がある、だから新しい事(を始めやすいんだと思います)が起こりやすいんです。それを狙うようにインド人もたくさんの人が起業を目指しているし、日本ではありえないようなサービスも生まれている。若手企業家が増えてきているのも印象的です。チャンスが沢山ある国、ビジネス面では、インドで出来る事ってたくさんあると思うんです。

日本で十分な情報がまだないインドへ来るのはもしかしたら不安に思うかもしれません。私も行く前は不安に思う事もありました。それでも来れば助けてくれる人はたくさんいるし、何とかなる。逆境を楽しめる、その中でも前向きにプラスな面を発見し自発的に行動できる人、インドの雑踏を自分のエネルギーにしていけるような人は、是非インドに来て自分の可能性を大きく広げて欲しいと思います。


編集後記:
悩みながらも常に前を向いて、しっかりと自分の可能性を見つめながら信念を貫き続ける八田さん。新たな事業を始めながらも、しっかりと現状の課題と、これからの将来像を、柔らかい笑顔でお話される姿がとても印象的でした。これだけの想いが詰まったHASORA、そして八田姉妹の今後の挑戦にとても期待です!