インドにも存在する”弁当文化”はこんなところから生まれてきた!?


インドの食事ってどうなっているの?インド人って3食全部カレーを食べているって本当…?そんな疑問みなさんも一度は抱いたことがありますよね。

もちろんインドの街の中にはハンバーガーやイタリアン、中華や日本食まで様々な料理が食べられるレストランもありますが、ほとんどのインド人は本当に3色好んでカレーを食べています。朝も昼も夜もカレー、それがインド人のスタンダードなんです。では、なぜこれほどまでに自国の食を愛し、こだわりをもってインド料理を食べ続けるのか。

そんなインド人の食へのこだわり、そしてそのような姿勢が生み出すことになったインドの「弁当文化」について本日はご紹介していきます。


 

インド人の食へのこだわりとは?

初めに、インド人とともに過ごしていて実感するインド人の食へのこだわりを2点見ていきましょう。

Veg」と「Non Veg」の存在

ひとつめにインド人はVeg」と「Non Veg」とをはっきりと区別するということがあげられます。インドに訪れたことのある人はもうお馴染みですが、ほぼ全てのレストランで「Veg」と「Non Veg」と表記されたメニューを見かけます。

これはベジタリアン(菜食主義者)とそうでない人との意味ですが、実際には国民の約34割の人がベジタリアン、つまり肉や乳製品といった動物性の食物を口にしない人と言われています。

地域や家庭によっても食べてはいけない物の括りは異なりますが、中には、まな板や冷蔵庫でさえVegとNon Vegで同じものを使いたくないという人もいるほどです。

家庭料理への愛がすごい

次にこのVegとNon Vegとをはっきりと区分するという特徴に加えて、信用できる人が作ったものでないと食べない、つまり家庭で作られたものしか食べないということにこだわりをもつ人もいます。

本当に多くのインド人が、例え年齢が30歳でも40歳でも、「母親のご飯が一番美味しい」と当たり前の顔をして言うのです。

これらはイスラム教やジャイナ教、そして国民の多くを占めるヒンドゥー教などの宗教的な理由と強く関係があります

というのも、多様な文化や宗教をもつ人々が混在しているインドでは、例えば牛を神聖なものとするとか、豚を不浄とするとか、また菜食主義が宗教的な戒律で定められていたりするなど、宗教や生まれ育った家庭によって食べて良いものやいけないものが厳しく分かれています。

そういう点からも、食についての考え方は人によって随分と異なり、基本的に調理過程がわかるものを好んで食べるという傾向にあるのです。それゆえ、インド人は食に対して少々保守的で、かつとても敏感であると言えます。

 

インドの「弁当文化」

では、そんなインド人の食への保守的姿勢やこだわりの強さが、インドに「弁当文化」というのをもたらすのにも繋がったということをご存知でしょうか。

中には弁当文化は、日本独自のものだと思って生きてきたという人も多くいることでしょう。それが、ここインドではむしろ、日本よりも徹底された弁当文化が存在する、といっても過言ではない、そんな光景を日々目にするのです。

弁当文化を支える「ダッバワーラー」


Photo from Flickr

まず、この国の「弁当文化」を強く支えているものに「ダッバワーラー」(ダッバー:インドでよく使われる金属の弁当箱/ワーラー:~をする人の意)と呼ばれる人々の存在があります。

これは主にムンバイに展開している、弁当宅配サービスを提供している人たちのことを言います。組織も仕事もとてもシンプルで、決められた地域の登録者を対象に、決まった時間に家の前においてある弁当を回収し、配達先のオフィスに届け、そして食べ終わった容器を回収し元の家庭に返却するというもの。

もともとは19世紀末イギリスによって植民地だった頃に、イギリス企業で働くインド人が職場で提供される食事に馴染めず、家庭のインド料理を弁当として持っていくために人を雇った、というのに端を発しています。それが後に組織となり、ダッバワーラーという名の仕事になっていったのです。

実はこのサービス、現在世界中から注目されており、ハーバード大学や大手物流会社がそのシステムを見学に来るほど。さらにです。さらにはThe Lunchbox」として映画化し、2013年にカンヌ国際映画祭で観客賞を受賞、翌年邦題「めぐり逢わせのお弁当」として日本でも一般公開されました。


何がそんなにも凄いのか、それは、彼らの超正確な仕事システムにあります。

登録は月額300~350ルピーで、彼らは合計して1日に約17万個もの弁当を運んでいます。しかも、その運ぶルートは複雑で、電車を乗り継ぎ、家の前で受け取ってから届けるまでに平均して6人のダッバワーラーの手を経由してお弁当が届けられるというのだから驚きです。

そしてなんとその中でミスをするのは、わずか1600万個に1個の割合。そのネットワークはまさにインターネットのようで、世界各地からその正確さとシステムが注目を集め、過去にはイギリスのチャールズ皇太子もその仕事を見学しに来たほどだと言われています。

電車も当たり前に遅れてくるインドで、このようにミスなく適確な時間に弁当を届ける。彼らの存在はこのインドの弁当文化を根底で強く支えているのです。

 

実際のお弁当はこんな感じ!

それでは実際に、インド人はどのようなお弁当を食べているのでしょうか。

インド人たちは、毎日写真のようなタッパーに、カレーやチャパティーやライスを入れてオフィスや学校に持ってきます。弁当だからといって、普段のインド料理と異なる点はそうありません。

インド人に聞いたところ、「朝食にもカレーを食べるから、そのついでにお昼の分も焼いたり、詰めたりしてもってくるの」だそう。また特徴的なのが持参したカレーやナン、ライスをそれぞれ温めて大きなお皿に盛って、みんなで好きなものをシェアしながら食べるという点

「こうやって弁当を持ち寄って、シェアして好きなものをみんなで食べるの。それが私たちの文化なの!」といつも誇らしげに話してくれます。


弁当をシェアして食べている様子。近くにいると私たち日本人にもどんどん分けてくれます!

日本にも弁当文化はあっても、みんなでシェアをして食べるという文化はそう多くありません。あるとすれば運動会やピクニックの時くらいでしょうか。

あのような様子でインド人たちは普段から、みんなと食事をともにし、互いにコミュニケーションをとる時間も大切にしているのです。

 

インド人と一緒にお弁当を。おすすめカレーのデリバリーショップ

最後に、ぜひ日本人にも、このようなインドの弁当文化を一緒に体験してみてほしい、ということでインド人にデリバリーできるおすすめのカレー屋さんを聞いてみました。カレーをデリバリーしてみたいけど、どのお店が良いのかわからない… という方、ぜひ下のお店を利用してみて下さい!

デリバリーアプリについては以前の記事「インド在住者必見!インド生活が圧倒的に快適になる便利なスマホアプリ3選」をご参照下さい!


【インド人直伝!カレーのオススメデリバリーショップ】

Haldiram’s ・Sugar Ratna ・yumist

 

まとめ

インド人の食へのこだわり、そしてそれがインドにも「弁当文化」をもたらした、ということについて見てきましたが、いかがでしょうか。

日本では当たり前だと思っていた弁当文化は、一歩海外に出ると意外にも外国人には珍しがられます。しかし、ここインドではむしろ日本よりも徹底しているような「弁当文化」を毎日目にするのですから、何とも驚いたものです。

ぜひ、インドで働く際には、お弁当を持参し、インド人と一緒にお昼の時間を共有することをオススメします。

なかなか海外で見かけることのない「弁当文化」を共通してもっているインドと日本。言葉の垣根を超えて、一気に距離が縮まること間違いなしです。

数年後、世界の中心はインドに。インド人の特徴を徹底検証!

2017.07.28

出典:

驚異のインド式昼食配達システム「ダッバーワーラー」

ヨーロッパで大ヒットのインド映画「めぐり逢わせのお弁当」

インド料理

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