【海外就職】世界のどこでも活躍できる人材に。その土台作りがインド就職


現在、大手日系損害保険会社のインド支社の営業職として活躍するSさん。日本では、小学生以上を対象にした教育プログラムを開発・普及するNPO団体での職務経験を経て、念願の海外就職に成功。

今回は、そんなSさんに、インド就職を決めた理由、インドで働くTIPS、今後の展望についてインタビューしました。

インド就職を決めた理由

 Q:インド転職を決める前まではどういったお仕事をされていたのですか?

日本では子供向け教育プログラムを開発、普及するNPO団体で働いていました。在宅で勤務しているメンバーを含めるとメンバー等は50名でしたが、常時オフィスにいるメンバーは、NPOを立ち上げた創設者の2人と、わたしのたった3名です。このプログラムでは、エコ活動を通して、問題解決能力を養い、主体的に物事を考えられる子供を育てていくという主旨のもとに開発されていました。わたしは、この団体の活動にすごく共感していて、可能なのであれば、ここでずっと働いていたいと思っていたほど大好きな職場でした。

しかし、日本の経済停滞やエコ活動のトレンドが過ぎた頃から、それまで順調に推移していた国内での実施児童・生徒数が減少し、経営が難しいフェーズに入っていました。かつ、わたしに求められる裁量、レベルも非常に高くなり、それに応えられることのできない自分にもどかしさを感じていました。

具体的で明確な課題設定が海外就職では大切


 Q:そんな時に海外就職を?

はい。まず、わたしが海外就職を決めた理由は2つあります。

1つ目は、前職で足りていないと指摘された能力を伸ばすこと。その1つが英語力と課題解決能力です。もう1つは、日本の閉塞感からの脱出です。

もともと、いつか海外で仕事したいなという漠然とした目標も持っていましたので、自然と英語教育に力を入れた大学に入学しました。ですが、卒業後、実務で英語を使う機会もなく、英語力を向上させることができていませんでした。英語力をビジネスレベルに引き上げるには英語圏への海外就職が最短の距離だと感じました。実際に、学ぶ英語と、実際にビジネスで使う英語、日常会話で使う英語は異なると、インドに来て感じています。現在は、実践から多くの知識を得て、英語力がめきめきと伸びているように感じます。

もう1つの問題解決能力ですが、これは、すでに日本の出来上がった市場では、伸ばす環境を見つけにくいなと感じていました。そういった視点から、インドは、まさに発展途上の国で、自分で切り開いていく、自ら動いていく環境と聞き、魅力を感じました。実際、毎日が本当に!課題だらけでトライ&エラーの連続です。海外という特殊な環境の中で、今まで直面したことのないような課題を解決していく日々の訓練によって、PDCAサイクルのスピード感が上がっているように感じます。

海外就職を決めたもう1つの理由は、日本では自己成長の伸びしろが限られている自分自身に対する窮屈感でした。30歳を過ぎ、ある程度キャリアが積まれた中で、日本で大きなキャリアチェンジをするには勇気が入りました。それであれば、「ダイバーシティ」が代名詞となっているインドのような多様的な人、ライフスタイル、考えのある国に身を置き、心置きなくチャレンジしてみようと思ったんです。

海外就職活動を初めて1ヶ月で、就職候補地をインドに即決


 Q:海外就職の中で、インド就職を意識しだしたのはいつ頃ですか?

はじめから、インドでの就職活動を目指していたわけではありません。アジアには絞っていましたが、タイやマレーシアなども候補地に考えていました。そんな中、JACのコンサルタントさんから、インドのお仕事の案件でコンタクトをいただきました。そのお仕事が非常に魅力的で!他のアジアの国に比べて、インドの案件は、わたしにとって魅力的なお仕事が多く、それがインド就職に注目しはじめたきっかけです。その後、いろいろと情報収集をする中で、インドの経済成長が著しいこと、今後のインド市場のポテンシャルの高さなどから、インド就職への興味がだんだんと高まっていたように記憶しています。

インド就職への不安は、治安でも大気汚染でも給与でもない

 Q:インド就職となると、さまざまな不安要素があったかと思いますが?

もちろんです。一番わたしの心配要素となったのは、インド就職は、他英語圏に比べてハードルが低いというイメージでした。

例えば、求人情報に【未経験可】とか、【英語力不要】とかいった求人もあります。そういう求人情報が、わたしにとって不安材料でした。というのも、当時32歳。ここで、しっかりキャリアを積んで成長しなければ、次につながりません。未経験で、英語力不要でも働ける職場は、当時、英語力に自信のなかったわたしにとってありがたいのですが、そこで責任ある仕事をさせてもらえるのかという不安がありました。また、駐在員と現地採用というキャリアの違いによる、仕事の責任範囲や裁量の違いなども就職活動の際には慎重に吟味しました。

募集要項に書かれていること以外では「その人に企業が望んでいること、役割、成果」「会社の中で必要とされているポジションであるか?」といった踏み入ったこともな成長が見込める環境である、現在の損害保険会社さんがもっとも理想的な就職先であることを納得感をもって決めることができました。海外の就職活動は、非常に孤独ですので、コンサルタントの方が同志のようにサポートしてくれることはとても励みになりました。

営業経験はなかったけれど「大手損害保険会社の営業」がわたしの個性にフィット

 Q:現在の企業や職種選びの経緯、理由を教えてください。

前職では、営業に特化した業務に携わった経験はありませんでした。ただ、教育プログラムを地方自治体・企業に提案することなどもあり、資料を作成して、プレゼンしたりすることはありましたので、営業職には非常に興味がありました。また、損害保険の営業であれば、働いている自分がイメージできたということも理由です。第一印象で、落ち着いた印象にうつることも多く、BtoBなどの製造業の営業!というよりは、サービス(目に見えない価値)を販売する営業というほうがフィットしました。今まで小規模な環境でばかり働いてきたので、大企業でのいろいろな人材に囲まれ、切磋琢磨したいという思いがあり、大手企業であることも希望条件の1つでした。

海外就職の心得と困難

世界の共通事項。「人対人」で付き合うことの大切さ


 Q:初の海外就職が初めてになったわけですが、海外で仕事をする心得ってありますか?

世界の共通事項。「人対人」で付き合うことの大切さ」
これは、NPO団体で働いていた時の経営者に教えられた言葉です。

グローバルに活躍する方でしたので、海外で働くこと、グローバルに人と繋がるために必要な素養を知っていた方でした。会社勤めをすれば、当然、企業や役職といったタイトルがつきます。しかし、こういったタイトルは、人格や人徳に自然についてくるもの。まずはその人の本質を見て、人間関係を構築することがコミュニケーションでは大切という意味です。この元上司の教えを意識してインド生活を送っているせいか、人との関係性は良好です。いろいろな方に助けていただき、インド生活は快適です。

手を受け入れ、興味を持つことから始まる心のコミュニケーション

 Q:気になるインド人とのコミュニケーションや、インド英語は実際どうでしょうか?

インド人はランチ等、いろいろなものをお裾分けしてくれます。日本の企業で、今どきそういう風習ってあまりないので、始めは戸惑いました。特に、インドのスイーツは、日本のお菓子に比べてすごく甘くて、閉口することもあります…。でも、インド人の同僚がお裾分けしてくれた、ランチやスイーツなんかは、全てありがたく頂戴してます。相手の食文化に興味を持つことは、海外コミュニケーションの中でも一番簡単なトピックで、一番ハッピーな方法かもしれません。

インド英語は、確かにかなりイントネーションに特徴があり、はじめは苦労しました。ただ、現在働いている会社のインド人同僚は、日本人特有の英語のイントネーションに慣れていて、日本人の英語スピーカーとの経験が豊富なので、逆にサポートしてもらっている部分も多くあります。わたしの業界の就業環境はかなり恵まれていると思います。インド人スタッフの英語レベル、標準以上の教育レベルを受けている方が多いので、そこまで苦労することなく職場にも馴染めています。

あとは、インド人って子供のままのピュアな心を持っていて。なので、彼らの行動とか空気読めない感とか超マイペースなところとか、かなり驚くこともあります。でも、日本にも、空気読めない人、良いとこ取りする人、何度も言わないと忘れてしまう人とか、いろいろな人がいます。インド人だから、という偏見フィルターを捨ててしまえば自分のペースを乱されたり、イライラすることはありません。

実際に、インドにきてわたしが非常に頭にきたのは1回だけです。そんなインド人のピュアな心に感化されてか、インドの人や環境がわたしに会っているのか、インドに来てから心が穏やかになりました。

今後のキャリアプラン

環境が変わっても自信を持って働いていける人材に


 Q:今後のキャリアプラン、将来の展望などを教えてください!

前でもお伝えしましたが、インドに来たのは、英語力や問題解決能力を養うこと、オープンで多様性を受け入れてくれる環境に身を置き、自分らしく生き、働くことが目的です。しばらくは、今の会社でこの課題を達成できるよう頑張っていきたいと思っています。

すごく先の将来には、どんな環境でも働ける人材になっていたいという目標があります。というのも、前職で、業績が傾いたり、なにかクリティカルなことが起きれば、中小企業は、一瞬で消えてなくなるという現実を知ったからです。大企業でさえも、長期雇用というモデルがなりつつある中、自分の将来に危機感を感じはじめたことが、「どんな環境でも働ける人材になっていきたい」と考えはじめた理由です。自信を持ってわたしはこんな能力があります!と言えるように成長し続けていきたいですね。

今会社が消えてなくなってしまっても、自信を持って生きていける力をインド就職では、ものにしたいです。このインドのタフな環境、急成長し続ける中に身を置いていれば、それが近い将来に実現できるような気がします。