ベジタリアン、ノン・ベジタリアンが共に生きる地、インドで生活する!


世界には個人の思想や宗教的理由等によりお肉やお魚、卵などを一切食べない人たちがいます。今でこそ、ベジタリアンという言葉を、日本でも耳にするようになりましたが、まだまだ少数派ではないでしょうか。

魚出汁を多く使った日本の食文化の中で、ベジ向け料理を探すことは、むしろ不可能に近いのではとも思います。そんなこともあって日本を訪れる多くのインド人はインド料理に足を運びます。

そんなピュアノンベジタリアンの日本人が、インドに旅をしたり、生活をするのであれば、是非知っていただきたいベジタリアン文化。ノンベジタリアンとベジタリアンが共存するためには、お互いのマナー、食のスタイルを尊重し、よい関係性を築きいていきたいものです!

 

世界で1番ベジタリアンの多い国インド

インドで生活する人の3~4割ベジタリアン(菜食主義者)です。

そんなベジタリアンが多くいるインド人にとって、日本の料理は未知の食べ物です。

私の友人も以前日本に来てくれましたが、カレーを食べるときでさえインド料理屋さんに行っていました。さらに、レストラン等に行っても、ひとつひとつ中身を私に確認してきました。ベジタリアンにとって、海外で初めて食べるものに、どういった成分が入っているかわからないため、非常にハードルが高いです。というか危険すぎます。いくら、お肉が入っていないと言ってもベジ文化が浸透していない日本。

しかも、和食は基本お魚の出汁が入っていますし、色々なものに動物性のエキスが入っていますので、安易に口に入れることはありません。

ベジタリアンは、とにかく口にいれる食べ物に対してセンシティブです。

インド人が、食に関していまだ保守的な感覚を持つ理由は、それ以外にもあります。
以前「インドにも存在する”弁当文化”はこんなところから生まれてきた!?」という記事でもご紹介したように、インド人は家庭料理への思い入れが強いため、だれが作ったかわからないもの、特にコンビニで売られているお惣菜のようなものや、インド料理以外の新しい食べものに挑戦する人はまだまだ多くありません。コンビニ弁当、外食文化が根付いた日本では共感しにくい感覚ですよね。

しかし、インドに住む限り、ベジタリアンとノン・ベジタリアンが一緒に、快適に生活していかなければなりません。いかにお互いのポリシーを理解し、礼儀を尽くすことは、インドへ旅行に行く、インドで生活する外国人に求められる重要なお作法です。

 

知ってますか?ベジタリアンの種類


インドに多くいるベジタリアンですが、お肉やお魚はもちろん知っていると思います。しかし、卵や乳製品も食べないベジのカテゴリーがあることを知っていますか?

今回は、そんなベジタリアンの種類等についてご紹介します!

ベジタリアンとは?

菜食主義者とも呼ばれる、ベジタリアン。彼らは野菜・果物・豆類・ナッツなど植物性の食材を主体とした食事法をしています。

単に、「野菜しか食べません。」という人たちだけではなく、ベジタリアンにもいくつかの種類があり、何が食べられて、何が食べられないのかはその人の家系の宗教や歴史によって違います。

 

4つのベジタリアンの種類

国際ベジタリアン連合が認めるベジタリアンは、大きく分けて以下の4種類です!

① ヴィーガン(Vegan)、ピュア・ベジタリアン(Pure Vegetarian)

純粋菜食者 / 絶対菜食主義者とも呼ばれる。

動物の肉(鳥肉・魚肉・その他の魚介類)と乳製品を食べず、また動物製品(皮製品・シルク・ウール・羊毛油・ゼラチンなど)を口にしません。

ヴィーガニズム (Veganism)のもと食用・衣料用・その他の目的のために動物を搾取したり苦しめたりすることを、できる限り止めようとする生き方をしている人たちです。

ちなみに、このカテゴリーを更に細かく分けるとダイエタリー・ヴィーガン、フルータリアンなどがあります。

・ダイエタリー・ヴィーガン (Dietary Vegan)
ヴィーガン同様、植物性食品のみの食事をするが、食用以外の動物の利用を必ずしも避けようとしません。

・フルータリアン (Fruitarian)
ヴィーガン (Vegan) との違いは植物を殺さない(絶やさない)食品のみを食べます (ex. リンゴの実を収穫してもリンゴの木は死なない。 But… ニンジンは死んでしまう。といった思想から)

 

② ラクト・オボ・ベジタリアン(lacto-ovo vegetarian)

乳卵菜食者。

動物の肉は食べないが、植物性食品と乳・卵を食べる人たち。

牛乳やチーズなどの乳製品のほかに卵も食べ、欧米のベジタリアンの大半がこのタイプです。

 

③ ラクト・ベジタリアン(lacto vegetarian)

乳菜食者。

植物性食品に加えて乳・乳製品などを食べる人たち。

牛乳や乳製品は食べるが、動物の肉は食べません。

 

④ オボ・ベジタリアン(lacto vegetarian)

卵菜食者。

植物性食品に加えて、卵を食べる人たち。

動物性の肉乳・乳製品は食べません。

 

⑤ その他

上記4つが、国際ベジタリアン連合で認められているベジタリアンの種類です。

しかし!!

これだけではなく、実はまだまだベジの種類は存在します。

例えば、、、。
ペキスタリアン(pescetarian)
ペスコ・ベジタリアン(pesco-vegetarian)
食物性食品 + 魚介類を食べる。
ポゥヨゥ・ベジタリアン(Pollo Vegetarian)食物性食品 + 鳥の肉を食べる。
インディアン・ベジタリアン
(Indian Vegetarian)
ヒンドゥー教に基づくインドの菜食主義者。多少の乳製品はとる。
ストリクト・インディアン・ベジタリアン(Strict Indian Vegetarian)厳密なインドの菜食主義者で肉類、魚介類、乳製品、じゃがいもなどを含む根菜も食さない。
オリエンタル・べジ(Buddhist cuisine)五葷(ネギ・にんにく・にら・らっきょう・あさつき)を除くヴィーガン食。乳製品を含むこともある。
 

といったカテゴリーに更に分けられていくのです。ベジ文化の奥深さを少しご理解いただけましたでしょうか?

 

インドにベジタリアンが多い理由


インドでは、宗教上の理由でベジタリアンである方が多いです。ここでは、宗教が持つ思想とベジタリアンとの関係性を少しご紹介します。

ジャイナ教:殺生に関しての戒律が厳しい!

動物、植物の殺生のみ回避すれば良いのではなく無生物の破壊もできる限り回避すると言う思想をもっている。基本的な心得「正しい信仰、正しい知識、正しい行い」を実践する生活を送ることが重要だといわれています。ただ単に肉や魚、卵などを食べなければ良いというものではないようです。

菜食主義の原点ともいえるジャイナ教。しかし、インド国内におけるジャイナ教徒の割合は、0.4%と非常に少ないです。

ヒンドゥー教:生物の命を奪わない不殺生戒(アヒンサー)という教えがある!

ジャイナ教のように宗教的に厳しく律してるわけではありませんが、ヒンドゥー教も多くの人が、ベジタリアン(菜食主義者)です。

チキンや卵を食べる人も中にはいます!最も多いのは、野菜と豆と穀物と果実と乳製品のみというラクト・ベジタリアン(lacto vegetarian)な人たちと言われています。

牛や山羊のミルクは、命を奪わずに採取できるおいしくて栄養豊かな神様のおくりものとも言われます。
ヒンズー教は、インド人の8割の人たちが信仰しています。

※ノン・ベジタリアンのヒンズー教徒も聖なる牛の肉だけは食べません

こういった思想のもと、インド人がベジを選んでいることを理解すると、ベジの方の前で「あ〜。牛肉食べたいな〜」とか、「日本人は、牛肉食べるの大好きだよ」と言った発言には気をつけたほうがいいですね。

 

インドでよく見るベジタリアン、ノンベジタリアンマーク


インドに一度でも来たことがある人は、右図のマークをいたるところで見たことがあるでしょう!!

スーパーはもちろん、ファストフード店やレストラン、至るところで目にするマークです。

これは、ベジタリアンフードとノンベジタリアンフードを見分けるための重要なマークです。ベジタリアンとノンベジタリアンが一緒に生活している環境には、この表記が非常に重要です。

インドでは、多くの人がベジタリアンであるためベジタリアンとノンベジタリアンの人両方が共存できる環境が整っています。

オフィスでは、電子レンジがベジとノンベジ用に2つ置かれていたり、冷蔵庫も別々にするケースもあります。レストランのメニューも、インドでは、ベジ・ノンベジが一目でわかるように記載されています。

一方で、日本にはこういったシステムが浸透しておらず、日本に住むベジタリアンの人は、生活しにくいのではないかと感じました。実際に、一度もベジタリアンフードという表記を飲食店で見たことはありません。また、ベジタリアンに対する知識も少ないため対応していくには大変なのでは?と感じました。

もちろん、販売されている商品には成分表記が多くはされていますが、ぱっと見ではわかりませんし、海外の方であればあの細かい成分表記を理解することは難しいですよね。

 

まとめ

インドで生活している中で、ベジタリアンな方々と一緒に生活することは当たり前になりました。

同じテーブルで私はお肉を、友人はベジフードを食べることもあります。最初はとても気を使うし、私も合わせてベジフードを食べるべきなのかなとも考えました。しかし、ベジの人もノンベジの人との付き合い方を知っています。流石に鶏の丸焼きとかは見たくないと言われますが、小さなチキン程度であれば許容してもらえます。もちろん、相手を気遣って、一緒にベジフードを食べることもあります!ベジ文化先進国ですから、ベジ料理は非常に美味しいという理由もあります。

ベジ文化について理解し、互いに嗜好や思考を尊重し合うことで、インド人友人や一緒に働く仲間との関係性も深められているように感じています。

 

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