なぜインド現地でTOEIC受験?~申込方法、体験談あり~

インドで働いているものの英語ができない自分がいる、何とか帰国までに英語力を向上させたい、話せるようにはなってきたが、見える形で結果として残しておきたい。

そう思ったことはありませんか?

この記事を読んでくださっている皆さんは、TOEICの存在はご存知かと思います。これから受験予定の方、あるいはTOEICに限らず、少し英語の勉強を始めようかなと思っている方が多いでしょうか。

今回は、そんな英語力向上を目指す皆さんの、お手伝いができればと思っています!

決して安い受験料ではないTOEICを、現地で受ける意味はあるのか?
インドはVISA申請など面倒な手続きが多いが、申込はどうやるのか?
ちゃんとした環境で受験できるのか?

こんな疑問を1つ1つ解決していきます。

申込方法やインドならではの注意点など、体験談をもとにした解説もありますので、ご参考にして頂ければと思います。

TOEIC受験の良いコト2つ

  1. 自分のレベルチェックができる
  2. 将来のキャリア形成に役立つ

レベルチェック

インドで働く皆さん、そしてインド留学中の学生の皆さん、英語で過ごす毎日はいかがでしょうか?

確実に英語力が向上してきている!
まだまだ勉強が必要…。
インドに来る前と何も変わってない!
人それぞれ、ご自身の英語力に対する感じ方は、異なると思います。

それでは、世界共通の指標で、今の自分がどの程度のレベルなのか、チェックしたことはありますか?

そこで、お勧めしたいのがTOEIC受験です。自分の英語力がスコアとしてはっきり把握できるので、過去の自分と比較することもできますし、達成したい目標を設定するのも簡単です。

数値で表示されるのは、勉強を続けていくモチベーションにもなりますなりますよね。

さらに、下のサンプルをご覧いただくと分かるように、自分の弱点が細かい部分まで把握できます。結果を参考に、勉強計画を立てれば、さらに効率的に勉強していくことができます。

出典:TOEIC公式サイト「テスト結果に関して」


キャリア形成

そういったレベルチェックという目的に加えて、もう1つ。
英語に囲まれた環境にいる今のうちに、TOEICでハイスコアを取得しておくのは、今後の自分のためになるかもれません。

下記グラフをご覧ください。

出典:「上場企業における英語活用実態調査」報告書

採用時にTOEICスコアをチェックする企業は、約7割。新卒で就職活動をする学生だけではなく、転職活動をされる方もハイスコアを持っていると1つの武器になるという訳です。

むしろ、企業が求めるスコアは、中途採用の方が新卒よりも100点ほど高く、すでに英語力をもった人材を求めているという事が伺えます。

つまり、インドから他国に転職する際に、たとえそれが日本であったとしても、TOEICスコアは持っているに越したことはないという事です。

もちろん英語力だけが見られる訳ではありませんが、他の全ての能力は満たしているのに英語力が不足していて希望のところに就職できない、という状況も十分考えられます。

続いてこちらは、TOEICが社内の評価にも使用されているということを示しているデータです。

出典:「上場企業における英語活用実態調査」報告書

ご覧の通り、昇進にTOEICスコアが必要となる企業は、15.8%とそれ程多くはありません。しかし、将来そうなる予定だという企業も考慮すると、その数は6割を超えるのです。

英語はこれからも使わないだろうと考えている方も、必然的に受験しなければならない日が来るかもしれません。実際、一部上場企業(ファーストリテイリングなど)では、TOEIC受験を義務づける動きもでてきています。

TOEICに限らず、公用語を英語にしたり、英語の研修制度を設けている企業も、増加傾向にあるようです。グローバル化の流れを受けて、日系企業が海外でも働ける人材を育てようとしているのがよく分かりますね。

”英語公用語化”大手企業一覧

さて、それではTOEICを受けてみようかなと少しでも思っている方のために、手続きの部分を詳しく説明していきます!

まずは基本情報から!

インドのTOEIC基本情報

【試験日程】
ほとんど1ヶ月に1回のペースで実施されています。

【受験費用】
試験自体の費用は3500ルピー(約6000円)です。日本とほぼ同じだな~と思っていたら、大間違い!
ここからさらに、結果の配達費用が加算されます。インド国内で受け取るの場合はプラス300ルピー、国外の場合は3000ルピーかかります。

結果的に多くの人は、3800ルピー(約6500円)で受験するという訳です。

【試験会場】

受験が可能な都市は、ニューデリー・ムンバイ・バンガロール・ハイデラバード・チェンナイの5つ。広大なインドですが、受験人数が少ないからか、主要都市にしかテストセンターは置かれていません。

申込方法

基本情報が分かったところで、申込方法のご紹介に移ります。インドでTOEICを申し込むには2つのステップが必要です。
  1. CPSサイトのユーザー登録
  2. WEBからテスト申込
それでは、それぞれ説明していきますね。

ユーザー登録

インドでは、CPS Globalという組織がTOEIC受験を実施・運営しています。
そのため、受験の申し込みの前にCPSのサイトでユーザー登録を行う必要があるのです。

こちらのページ、またはCPSサイトのRegister Nowをクリックすると登録が行えます。
入力する個人情報は、氏名・住所・電話番号など基本的なものばかりで、特に難しいことはありません。
全て入力できたら、1番下のRegisterボタンをクリックし完了です!


【注意点】
写真:ここで登録した写真が、スコア表で使用されます。企業に提出予定がある人は、ある程度フォーマルな写真で登録しておくことをお勧めします。

ID Proof Number : パスポート番号を入力してください。

パスワード:ログインの際に必要となりますので、しっかり保管しておきましょう。

※Middle Nameを除く全ての欄を埋めなければ、登録はできません。電話番号を持っていないなど、空欄が埋まらない場合は、友人に借りるのも1つの手かもしれません。

テスト申込

ユーザー登録が終わりログインしたら、テストの申込が可能です。
ホーム画面の左側、Book Your Testのところからスタート。
受験したいテストの種類、受験地、試験日程を選んだら、Book Now をクリック。


次のページでは、さらに細かい内容を入力していきます。
試験の種類や、受験の目的などですね。
*がついている項目は、入力必須の項目です。


ここで1つ注意点が。
Professinal Certificate は、500ルピーを追加で支払えば受け取ることができる、立派な賞状のようなものです。日本でいうスコア表とは別のものですので、特段必要ないと思います。

ここでチェックをつけなかったとしても、通常のスコア表は貰えますので、ご安心を。


最後に、Payment Optionについて説明させてください。

Pay U Money
インドのオンライン決済サービスですが、アカウントの作成が必要となります。

②CCAvenue
クレジットカード利用ですね。インドのクレジットカードを持っている方は、日本同様にカードを利用して決済が可能です。しかし、国際クレジットカードは利用できないことが多いです。(American Expressのみ使えるという噂も…)

③Demand Draft(送金小切手)
銀行で支払う方法になります。銀行で指定の金額を支払い、受け取った小切手を、試験当日に持っていけばOKです。

以上、3つの中から支払い方法を選ぶ訳ですが、クレジットカード決済以外は、少し面倒な手続きですよね。そんな、あなたに朗報です!実は、テスト当日に受験料を直接支払うことも可能なのです!


方法は簡単。CPSセンター宛てに、当日支払いたいという旨のメールを送信しておき、あとは当日お金を支払うだけ。
E-mail address: enquiry@cpsglobal.in

1番簡単で、トラブルも少ない方法かと思いますので、おススメですよ。
申込の際はとりあえずDemand Draftを選んでおいてください。

インドは、何の前触れも告知もないままに、制度がガラッと変わってしまう国です。当日支払いが可能どうか、必ずテストセンターに確認してくださいね。

さて、ここまできたら、Pay Now をクリックして申込完了です。確認メールが届きますので、受験会場やテストの開始時間を確認しておきましょう。

実際に受験してみました!

受験の流れは分かったけど、インドは適当な国というイメージがあるのは事実で、本当に大丈夫なのか心配になりますよね。決して安くはない金額を支払って受験するのですから、どんな環境で受験することになるのか気になる方が多いと思います。

そこでそこで!実際に受験してみた感想を、皆さんにご報告したいと思います。

受験

【試験会場】
今回はデリーの会場で受験しました。試験会場はこのビルの3階。結構ボロボロです。


入ってみると、見つけました!入口!


インドでTOEICを受ける日本人なんて3人くらいかと予想していたのですが、10人弱の方が受けに来ていて驚きました。あとは、韓国人の方とバングラディッシュの方が2~3名ほど。

受験する机はこんな感じです。ご丁寧に、鉛筆も消しゴムも貸してもらえます。


【試験開始まで】
日本のように長々とした試験の説明はなく、なんとな~く解答用紙が配られ、なんとな~く試験が始まった感じでした。衝撃だったのは、試験時間に関して。11:30開始だったはずなのですが、11:15にリスニングが始まったのです。

確かに集合時間は11:00だったのですが、少し遅れて到着した方はリスニングの最初の方を聞けずじまい。

皆さんも、開始時間がどうであれ、集合時間は必ず守りましょうね!

【試験問題・音響など】
2016年5月、日本では試験問題が新形式に移行しましたが、インドはまだ旧形式の問題です。違うのはそこだけで、印刷の質が悪いというようなことは無かったです。

個人的に1番心配していたのが、リスニングの音響の質。受けてみた感想は、全くもって問題なし!音響自体に雑音が入っていることも、機械の不調もなかったです。

車のクラクションなど、外からの雑音も心配していたのですが、試験に支障をきたすようなことはなく、無事テストを終えることができました。

結果、日本とほぼ同じように受験することができましたよ!

結果受取

さて、無事受験が終わり、あとは結果を待つのみ。

インドという国で、ちゃんとスコアが届けられるのか正直不安でしたが、しっかり届きましたよ!しかも、日本だと3週間~1ヵ月かかるところが、インドはたったの3日!その点は本当に素晴らしいです!


受験者が少ないため、採点が早く終わるのでしょうね。住所によって多少変動はあるかと思いますが、それでも1週間程度で届くと考えられます。

スコア表も日本のものとほぼ同じでしたよ~。

余談ですが、申込方法のところで少し登場しました500ルピーでもらえる賞状、こちらになります。


500ルピーも払って、わざわざ賞状ゲットしたんだ・・・と思った皆さん。違いますよ!

賞状は特に必要なかったですし申し込んでおらず、もちろんお金も支払っていなかったのに、何故か立派な賞状が届いたんです。紙質はスコア表よりも高級な感じで、噂通り立派な賞状でした。

無事、スコア表と賞状を受け取ったところで、体験レポートは終わりです。デリーで1回受験しただけなので、全てのエリアで、いつでも、問題なく受験できるかは正直分かりません。なんせここはインドですから。

あくまで、ご参考程度に、受け取って頂ければ幸いです。

注意点

それでは最後に、インドでTOEIC受験するにあたって気を付けるべきポイントを、ご紹介致します。

試験日程


日本では、試験日程が突然変わるなんてことは100%ありませんよね。でも、あなたがインドで受験するならば、その感覚は捨てなければいけません。

今回私も経験したように、急に試験時間が変更になることは、よくある話です。時間だけではなく、試験日自体が知らない間に変更になっていたという話も聞いたことがあります。

このようなことに巻き込まれない為に、試験の数日前になりましたら、確認の連絡をとっておくことをお勧めします。

持ち物


持ち物は、下記の4つ。

・身分証明(パスポート)
・筆記用具
・時計
・受験料(当日支払いの方のみ)

日本と異なるのは、受験票が無い事くらいで、あとはほぼ同じですね。

1つ注意点は、高価な物は持って行かないという点です。というのも、試験前にすべての荷物を、試験官に預けなければならないからです。

安全だとは思いますが、盗まれる可能性は0とは言えないので、最低限必要なものだけ持っていくのが良いでしょう。

まとめ


徐々にボーダレスな世界へと変化している現代で、どの企業も英語ができる人材を欲しています。これからの時代、英語力はビジネススキルの一部、できて当たり前のスキルだと言っても、過言ではないかもしれません。

もちろんTOEICで高得点を保持している人が、必ずしも英語が話せる訳ではありませんし、TOEICだけの勉強では限界があります。自分に足りない部分を把握して、TOEIC以外でも何かしら努力していく必要があるかと思います。

とはいえ、勉強を始める第1歩にはなりますよね。また、確実に英語基礎力は付くと、身をもって実感しました。

日本に帰国して使わなくなると、すぐに英語力は衰えます。せっかく英語に囲まれた環境にいるのなら、今のうちにスコアを取得しておくのも、今後の自分の為になるかもしれません。

英語の勉強を始めてみよう、何かしらモチベーションになるものが欲しい、そう感じていらっしゃる方は、この記事を参考に是非チャレンジしてみてください!

インド留学 | 成長市場で語学を学び唯一無二の体験を!

2023.05.02

【インド英語】独特のヒングリッシュフレーズ13選

2017.07.28

参考資料
CPS Global

「上場企業における英語活用実態調査」報告書

https://palette-in.jp/20171121-097-specialrecruitment/

インド就職 海外転職