みなさんこんにちは、オリンピックやワールドカップなどスポーツはあらゆる国の人が一つになって楽しめる事が一番の魅力ですよね。海外で働こうと思っているなら、その国で人気のスポーツを覚えて現地の人との交流を深めたいと思いませんか?
今回はインドの国民的スポーツであるクリケットを紹介していきます。ところで皆さんクリケットと聞くとどのようなイメージをお持ちですか?名前は聞いたことあるけど実際に見たことや、遊んだことがない人も多いのではないでしょうか?今回は競技の名前は知ってても、実際に遊んだ人は少ないクリケットについてご紹介します!
そもそもクリケットってどんなスポーツ?
クリケットは野球の原型になったスポーツと言われています。そのためクリケットと野球には類似点があります。ピッチャーとバッターがいて、バッターはバットでピッチャーの球を打ち返す、守備の選手は撃った球を取り、キャッチャーはピッチャーの投げた球をとる。このように使う道具と動きは野球に似ているスポーツです。また世界で人気のスポーツでもあります。競技人口は1億5000万人と言われており、野球競技人口3000万人5倍の競技人口がいるのです。この数字からもクリケットが世界中で人気のスポーツだと分かりますね!特にインドでは最も人気のあるスポーツと言われており、デパートのフードコートのテレビでも野球でなくクリケットが放送されています。4年に1回クリケットのワールドカップが行なわれる年には、フードコートのテレビに多くの人が集まり、とても盛り上がるといわれています。また地元のスーパーでは野球のバットでなくクリケットのバットがたくさん売られています。この状態からも小さい子供から大人までクリケットが人気のスポーツであることが分かりますね。
実はイギリスが始まり クリケットの歴史
クリケットの始まり説は多数あるのですがイギリスで13世紀に羊飼いの少年が、投げられた石を棒で打ち返す遊びを作ったことが始まりと言われております。この遊びが18世紀前半にはイギリス都心部でクリケットクラブなど上流階級が楽しむ紳士のスポーツに発展したと言われております。また当時のイギリスは大英帝国時代であり、多くの植民地を持っていました。その植民地でもクリケットが流行し、特にインドは国民の数も多くクリケットをする人が多かったと言われております。だからこそ現在クリケットはインドが最も競技人口が多く、世界中でもベスト3に入る競技人口を誇るスポーツとなったのです。
クリケットで使う道具と基本ルールを紹介
クリケットで使う道具1.バット 野球と違い、板状のバットを使います。
2.ボール コルクで作られた芯にウール糸を巻いて、皮革で包んだボールです。
3.ユニフォーム 服装規定はとても厳しく、必ず白い襟付きのユニフォームを着用します。
4.ヘルメット バッターが頭を守るために着用します。
5.レッグガード、グローブ バッターとキャッチャーが手と膝を守る為に使用し、他の守備の選手は素手でボールを取ります。
試合の流れ
両チーム11人でスタートします。試合は2イニングまであり、10回アウトで交代となります。【点の取り方】
ピッチャーの投げる球をバッターが打ち返し、バッターと相手チームの走者(ノンストライカー)はピッチと呼ばれる長方形のベースを往復することで点数を稼いでいきます。
点数の基準としては、バッターや相手チームの走者(ノンストライカー)が逆サイドに到着した時点で1点、往復して2点入ります。また打ち返したボールがバウンダリーと呼ばれる境界線をバウンド無しでホームランで飛び越えた場合6点、バウンド有りで飛び越えた場合に4点が入ります。
10人全て打ち終わり、2回のイニング終了時に点数が多い方が勝利となります。
【アウトの基準】
野球のフライと同じでバッターが撃った球を、守備の選手がノーバウンドで取る。またはウィケットと呼ばれるバッターボックスの後ろに立てた3本の棒(スタンプ)にピッチャーの投げたボールが当たる。スタンプの上に置かれる、ベイルと呼ばれる2つの置物を1つでも落としてしまった時にアウトになります。つまりバッターは、ピッチャーからウィケットとベイルを守るためにボールを打ち返します。
クリケットと野球の違い
野球 | クリケット | |
アウトの数 | 3回 | 10回 |
イニング数 | 9回 | 2回 |
チーム数 | 9人 | 11人 |
投げ方 | 助走無しで投げる | 助走をつけて投げる |
ピッチャーの 投球制限 | 無制限 | 1人6球 投げ終えたら次のピッチャー と交代する |
バッターの役目 | バッターはピッチャーから得点を奪う | バッターはピッチャーからウィケットを守る |
クリケットは世界中が認める紳士のスポーツ。だからこそ優雅に余裕を持ってスポーツマンシップに沿った試合を行ないます。しかし、クリケットならではの特殊なルールもあります。
まるで遠足?試合中にランチとティータイム
真剣勝負の休憩時間に、ティーやランチを楽しむなど普通じゃ想像もつかないですよね?でもクリケットは試合時間がとても長いからこそプレーの間に休憩を入れて、楽しむスポーツなのです。一般的なクリケットの試合では午前と午後、夕方にそれぞれ2時間のプレーを行います。さらに1人のバッターは、10回アウトになって次の選手に交代するので全てのバッターが打ち終わり、試合に決着をつけるまで数日かかってしまいます。このような長い試合でずっと集中力を保つのは、想像するだけでとても過酷な試合ですよね。そこで午前中のプレーが終わったら40分のランチタイム、そして午後のプレーが終わったら20分のティータイム、この2つの休憩を取って夕方のプレーに挑むのです。この休憩時間には選手と選手の家族も一緒になってランチとティーを楽しみます。1回の試合に5日もかかる?
5時間じゃありませんよ!?1試合に5日も掛かるんです。伝統的なテストマッチと呼ばれるクリケットの試合では1つの試合に最大5日かけて行ないます。しかしここまで時間が掛かると観客も疲れてしまうので、近年はワンデイマッチという1日で決着がつく試合形式も採用されています。それでも1試合7時間もかかります。長時間の試合に耐えられるスタミナと集中力を鍛えることがクリケットで勝敗を決める要素になりそうですね。まとめ
一見したところ野球と同じような動きをしますが、クリケット独自の試合時間の長さや特殊なルールなど珍しい要素がたくさんあってとても面白いスポーツですね。日本でこそマイナーなスポーツであるクリケットですが、世界ではとても人気があり多くのプロクリケット選手がメジャーリーグのプロ野球選手よりも高い平均年棒で活躍しております。その年棒の差は、メジャーリーグのプロ野球選手の平均年俸4億5000万円に対し、クリケット選手の平均年俸は4億6000万円です。クリケットの方が1000万円高い年俸となっております。またクリケットはルールも難しいものでなく、日本でもクリケットを始めようと思えば多くのチームがあるのでいつでも可能です。是非この記事を読んだ皆さんは、クリケットに興味を抱き将来インドで就職をした時には、現地の方と一緒に本場のクリケットで汗を流し交流を深めてはいかがですか?【出典】
■クリケットの用語(RCAレクリエーションクリケット協会)
■ゼロからのクリケット
■クリケットとは(日本クリケット協会)
■6 Sports that Have the Highest Average Salary in the World