【海外就職】悩む前に、先ずは動く!インドで記者として活躍する、彼女の原動力に迫る!

インドで働く人インタビューシリーズ、今回はNNAにて記者として働く鶴山さんにインタビュー。とにかく全てを経験として吸収しながら、行動し続ける彼女の裏には、どんな経緯や思いがあるのか、その原動力に迫りました!

世界の社会問題と自身の英語力、興味の先にあった国、インド

これまでの経歴について教えて下さい。

上智大学を卒業後、実はファーストリテイリングに入社をし九州勤務となる予定でした。しかし東京を離れること、そして小さな事業体で挑戦をしたいという思いから、直前で辞退をし、ベンチャー系の不動産会社に入社しました。この労働環境がとても苛酷で、毎晩深夜まで残業し、休みもほぼなし、体力的に限界をむかえてしまい退職、その後は大手保険会社にて保険の外交員をやっていました。

そこから海外で就職するに至るまでには、どういった決意の背景があったのですか?

元々、海外には凄く興味がありました。きっかけは高校時代の授業で、社会問題を英語で学ぶというクラスの中で、世界はとても広いという事、そして世の中には難民の方や、生きる事そのものに困っている人達がたくさんいる事を知りました。大学に入学してからも、ジュネーブ大学への留学を何度も志願したのですが、思い叶わず、その一方では、上智大学という周りには帰国子女がたくさんいる環境の中で、「自分が英語が出来ない」という事に大きなコンプレックスを抱えていくようになりました。
この「英語」、そして「社会問題」の2つの先にあったのが、インドのコルカタにあるマザーテレサの家でした。保険会社を辞めて、インドへの渡航を決意し、2ヶ月に渡りマザーテレサの家、コルカタ、そしてインドで最も貧しいと言われるビハール州にてホームステイをしてみたりなど、インドのあらゆる部分を見る事が出来ました。

実際にインドに渡航されてみてのイメージはどうでしたか?

明らかに日本と違うな・・・と、でも不思議と抵抗感は全くなかったです。行くまでは貧困というイメージが強い国で、実際そういった面もあるのですが、そこで生きている人達は皆どこか明るくて親切、日本へ帰国する時には「また必ず来よう、そして来るのであれば働こう」と決めていました。
帰国後、インド就職に限定して求職活動をし、今のNNAに無事入社をする事が出来ました。


 

海外でやるならば、ちゃんと自分で最後までやりたい

今はどういったお仕事をしていらっしゃるのですか?

共同通信グループのNNAというビジネス情報を配信する機関で、記者として働いています。一日の始まりは各インドの新聞を読み込み、日系企業に関わる事を翻訳するところから始まります。また、日系企業にとって有益な情報を配信するため様々な企画を提案し、実際に取材依頼をし、取材をし、記事にしていくといった仕事をしています。インド人のアシスタントもいるのですが、出来るのであれば、最初から最後まで責任を持って対応したい、それでも取材中に頭が真っ白になってしまったり、相手のインド人の話を上手く引き出せなかったりなど、まだまだ勉強する事ばかりの日々ですが、取材依頼をし続け、ようやくアポが取れて取材が叶った時などは本当に嬉しいです。日本で仕事をしていたら、決して会う事が出来なかったであろう人達にも会える、そういった意味でも非常にやりがいを感じています。

インドだから気をつけている事などはありますか?

初心に返る事、そして感謝をする事でしょうか。インドで仕事や生活をしていると、どうしてもインド人との意思疎通がうまくいかず、仕事が円滑に進まないなど、厳しい対応をしてしまったりする時があります。そういった時に、文化の違いを理解して、インドにはじめて来た時の気持ちを思い出すよう努力しています。それでも、まだ全然足りないとは思うのですが…。私はインドに来たくて自ら志願して来た人の1人です。インド人にとってみれば、私1人いてもいなくても同じこと。それであればインドという国、私達のために働いてくれるインド人、仕事を与えてくれる会社に感謝をきちんとしないといけない、そう思うよう気をつけています。

インドでの就業生活、実際いかがですか?

楽しいです。やりたい仕事をさせてもらえているというのも大きいです。
また、生活面でも、週末を利用して一泊でどこかに遊びに気軽に行ける、何よりも、そういった所にお金を使う余裕が生まれるのが良いと思っています。日本であれば、中々そういった余裕は作れなかったのですが、きちんと自分へ投資する時間とお金が確保出来るというのは、とても魅力だと感じています。

 

行動の先にしか、可能性はない。だから今すぐ動くべき

インドでの休日はどのようにお過ごしですか?

あまり外に出るというより、家で本を読んだり、仕事をしている事が多いです。
インドは実は書籍産業が発達していて、インド人の作家もとても多く、英語での本が簡単に手に入りやすい環境です。インドの著名な企業、インフォシスや、Dr Ladies、Future Groupが書いた本など、内容も面白い上に、仕事にも役立つことなので読むようにしています。
また、元々社会問題に興味があったので、グルガオン近郊にあるハーモニーハウスという、学校に行けない子供たちを集めた学校に、取材のときに余ったペンやノートなどを持って遊びに行ったりしています。

これからの将来はどうお考えですか?

今の会社は、総合職になる道が開けています。そのため、先ずはそこを目指して頑張っています。そうする事で、東南アジアを中心とした他の海外に行くチャンスが出てくるので。インドに住んでみて、インドだけでもこんなに色んな面がある、それなら他のアジアの事ももっと知っていきたい、そうやって色んな事を知ると、自分が何も知らない事に気付かされるんです。それを続けていけば、もっともっと自分の可能性、自分の将来も見えてくるんじゃないかなと思っています。

 

これからインドでの就職を目指す人にメッセージをお願いします!

海外に出るときは、目標をちゃんと持った方がいいと言われる事が多いです。でも、私は特に深く考えずに来ました。漠然とした想いはあったけれども、明確な目標とか、そういったものを持たずにきインドに来ました、そして、それで良かったとも思っています。勿論、目標は持った方がいいとは思います、でも一番大切なことを「やりたいと思った事を、行動にうつせるかどうか」なんだと思います。ちょっと海外で働いてみようかな・・・という気持ちでも、何とかなる、実際に来てみて、色々感じてみて、分かる部分がたくさんある。来ないと分からない事の方が多いと思うんです。だから、動いてみればいい。動いてみれば、何かが始まるし、きっと周りも動いてくれる、そう思います

編集後記:大手企業を辞めて、自分で動いて、道を切り開いた鶴山さん。今まであった環境から飛び出した先に、得る事が多くあったと笑顔で語っていただきました。とても社交的な一方で、勉強熱心で、仕事にも全力投球しておられ、あらゆる引き出しを持ちながら、アンテナを高く持ち続けておられるところに、鶴山さんの強い意志を感じました。

 

 

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