この度Paletteでは、インドの実情をお伝えするために、インドで働く現地採用者、男女26名を対象としたアンケート調査を実施しました。アンケート内容は、生活・治安・仕事の3つのトピックです。
本ブログでは、アンケート調査公開第二弾として、仕事編の調査結果をご報告します。
第一弾「インド生活は本当に過酷で危険なのか?インドで働く人にアンケート 2018年度版【生活・治安編】」のブログリンクは最後に掲載しております。
最も多かった回答が「はじめからインドを希望」。次に「仕事内容」「給与」でした。その他には、家族都合、呼ばれた気がしたから、国としての将来性などがありました。
ここでちょっとインド就職を決める、現地採用者の傾向についてご紹介します。
傾向2:インド市場の限りない伸びしろに魅力を感じている方
傾向3:発展途上国の社会問題への取り組みや貢献をミッションにしている方
それ以外には、ヨガやアーユルヴェーディックなど、インドでなければ体験できないことを目的に就職する方もいます。
インドに既に思い入れや、目的を持って就職活動する方が結構いるんですね。
「給与」という回答があった通り、実は、インドはアジア圏では比較的高い年収25,000USドル以上という就労ビザの規定があります。驚く程貯金ができるインド!生活次第では、固定費をかなり抑えられることができるため、給与水準の高さはインド就職の決め手となっているようです。
それでは、上記回答結果にあった「仕事の内容」について更に具体的に聞いて行きましょう!最も多かったのは「裁量権」。次に、「就業環境」「将来性」という回答でした。
実力があっても、日本ではチャンスがなかなか訪れなかったり。大企業故に、業務範囲が緻密に割当られ、仕事の裁量が決まっている。そんな状況に、停滞感を感じている20代〜30代前半の方は多いのではないでしょうか?インドにある企業で、人材採用を進めている多くの企業は成長フェーズにあります。企業の成長と人材採用のバランスが追いついていない企業も多くもあるため、個々の意志決定における裁量権や、新たなプロジェクトの企画・運用や、業務効率化や人材リソースの活用におけるアイディアを創出することが求められている傾向にあります。
ここは、組織力が強く完成されている日本とは大きく異なる点であり、発展途上国でビジネスをする魅力でもあります。自分の能力を激的に伸ばしたい、日本では経験できない早い段階での業務や人材の管理スキルを習得したいという人にはもってこいの環境と言えます。
また、「将来性」という回答があった通り、ここ数年、年間平均7%の経済成長を遂げ続けるインドにおける日本現地法人では、ビジネスを拡大する傾向にあったり、一部の企業では黒字化にも成功しています。
長きに渡り経済低迷をつづける日本とはうって変わり、市場や仕事へのワクワク感、変化の速度は魅力的です。
文化、環境、言語の違いなど海外就職や途上国ならではの問題点が多く上げられました。Palette編集部で、この問題点を4つのセグメントに分けてご紹介します。
【自分の能力における問題点】
・専門用語とインド英語に慣れない
・求められているレベルに対して、スキル、知識、経験不足
・業務量が多く、業務範囲が広い
【上司や同僚との問題点(インド人・日本人両方)】
・インド人のマネジメント(いい加減で忘れっぽい。日本人と同じ感覚で仕事をしていない)
・インドには後輩を指導する文化がなくキャッチアップが大変
・全ローカル社員が英語が話せるわけではない
・インドが好きな日本人が周囲に少ない
【インド現地法人の問題点】
・車移動が多く車酔い
・土曜日の就業
・インドとはいえ日系企業の体質が抜けていないこと
【本社と現地法人の問題点】
・日本本社の要求と現地の現実の板挟み
・日本人インド人の板挟みになることがある
緑の○の中が、上記でセグメントした4つのインド就業で困ったこと(課題)
左右軸は対個人〜他人(企業)、上下軸はポジションです。
左から右にいくほど、個人での解決が難しくなりますが、逆に解決しがいのある大きなチャレンジとも捉えられます。右上のセグメントのチームマネージメントや全社横断型のマネージメントのスキルを習得したいという人には魅力的なチャンスの場とも言えるでしょう。
特に、本社と現地法人の間の問題解決は、日本ではなかなか経験できない大きなチャレンジですよね。これを経験すれば転職活動でも独自性の高い「超高価値」な人材としてアピールできますね。
最後にインド就職を決めた方!もしくはまだ迷っている方に向けて、インド就職前に準備しておいたほうがいいことについて、お伺いしました。
・生活環境や文化などの情報収集
インドは広く済む場所、地域によって生活環境が異なるためしっかりとした情報収集をしたほうがよい。
・インドに実際に足を運ぶこと
実際に住む場所を目で見て知ること。治安面に関しては日本で報道されていることが全てではない。不安があるなら実際に見てみるべき。
・英語の習得
採用側が、日常会話レベルからOKと言っていても、すぐに伸びないのが語学力。癖があるインド英語にもYouTubeなどを使って慣れておくとベター。未経験職種に就く場合は業界用語に慣れおくと、さらに良い。
・自己分析
なぜインドで働きたいのか明確な理由を見つけておくこと。在インド企業の面接では必ず質問される項目であり、仕事に真剣に取り組んでもらえるか?長期就業可能か?など複数の角度から判断される重要な質問となる。
・転職先の企業研究
インド国内の日本人コミュニティは狭く、転職活動はしやすい環境ではないため、ここを事前に調べて、納得して就業開始することで、長期就業や自身のキャリア構成にもつながっていきやすい。
・予防接種など健康面で準備できることはしておく
・現地に知り合いを作っておく
・できるだけ貯金しておく
などなどたくさんのアドバイスをいただきました!
ご協力いただいた現地採用者の皆さま、本当にありがとうございます。少しでもインド現地のリアルが皆さんに届いていれば幸いです。
生活面の情報収集は、Paletteが過去にポストしている下記の関連記事からもご覧いただけます。
インド生活情報https://palette-in.jp/category/life/
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