【都市別情報】日系企業が増加するインド グジャラート州とは?

日系企業が増加し続けるグジャラート州。それに伴い日本人求人案件増加傾向にあります。しかし、インド郊外というとあまりにも情報量が少なく、働く場所として魅力的なのかどうなのかを判断し難いというところが実情です。

今回は、そんな注目のグジャラートという州にPalette編集部員が実際に足を踏み入れ、調査して来たレポートをシェアいたします。

本ブログは、Paletteを運営するJAC Recruitment Indiaがインドで出版する「人事ジャーナル」に2018年6月に発行されたものを一部編集したものです。

インド グジャラート州とは



インド西部アラビア海に面した州であり、マハラシュトラ州やラジャスタン州などに面した立地。ここにはおおよそ6000万人を超える州民が暮らし、各々の生活を営んでいます。ひとえにインドといっても、州を越えれば “外国” と言われるほど、同州にも他州にない特徴は多く見られます。今回は、これを政治・経済・宗教・国民性・日系企業の5つの観点から観察していきたいと思います!

政治

高い支持率を保持し成長を牽引するリーダー、それがインド第18代首相のナレンドラ・モディ氏です。今や世界でも広く認知されていますが、そんな同氏の出身地こそがここグジャラート州です。首相就任までの間は州知事を務めていました。インフラ投資や外資規制の緩和・受け入れの加速化といった明確な政策を愚直に進め、同州は驚くべき成長を遂げました。

中央集権的な色が強い同国では、州政府管轄のものは決して多くなく、州政府の財源も豊富ではない、そうなると必然的に中央政府の介入が強くなります。モディ氏率いる与党BJPの政策は、グジャラート州知事自体のそれと色を似せており、当然これまでの恩恵や現在の功績もあり、地元での支持率ではBJPが圧勝、がっちりと基盤を固めているという構図になっています。

実際、インフラ投資に力を入れたことは目に見えて分かり、市内の道路は見事に整備されているだけでなく、街灯などの設備も整っています。これはアーメダバード市内にとどまらず、多少の郊外でも同様でした。また、圧倒的に停電が少ないことも肌感覚ながら普段身を置いているグルガオンとの違いを感じましたね。

経済

綿の生産など農業はもちろんの事、工業も盛んであることはご存知の方も多いかと思います。実際、それはインド全体の4割を占めるとも言われており、確かにアーメダバード市内を一歩出れば、あちらこちらで工業地帯が存在します。

製造業に適した州として認知されているだけあり、フォード・GM・ボッシュなどの欧米の大手がいれば、ご存知スズキの存在もすでに知れたものです。化学系メーカーも多く、国内最大の学会はこの地で開かれるほどです。これを裏付けるように、同州GDPの約1/4が製造業からなり、これはインドの中でも最も高い数字です。

さらに言えば、前述のインフラ投資ではデリー・ムンバイ産業大動脈(DMIC)絡みの投資も多ければ、外資誘致による新規進出での経済効果というものも当然経済効果の確固たる要因となっています。ちなみにここ10年を見ても、同州の成長率は他州に勝るものがあります。

宗教

言うまでもなく多くはヒンドゥー教徒。しかし、特徴の1つとしてとりわけ宗教心が強いということが挙げられます。ベジタリアン人口は多く、街で肉を目にすることはほとんどありません。唯一の禁酒州としても知られ、アルコールに対しての取り締まりもご存知の通りですね。こうなると面白いことに、市内の景観も変わってきます。夜になれば飲み屋街のネオンが歌舞伎町とは言わないものの、デリーやムンバイでは見られるものですが、ここではそんな気配もなく、夜は静かに食事をし…という少しばかりさみしい景色でした。

【もう一つ驚くことに、統計からは分からないのですがアーメダバード市内ではイスラム教徒が非常に多く、彼らは一部の生活圏に密集していました。この事実に伴い、一企業の中を見ても、デリーやグルガオンなど北部の経済圏と比べ、圧倒的に女性スタッフが少ないのです。】

(もう一つ驚くことに、アーメダバード市内では見られました。統計からはそこまで分からないのですが、市内にはイスラム教徒がとても多いです。これは中心地や少し外れを見て気づいたことですが、イスラム教徒が一部の生活圏に密集していることがわかります。それは一企業の中を見ても同じ。

例えばデリーやグルガオンなど北部の経済圏と比較しても、圧倒的に女性スタッフが少ないのです。)このイスラム教徒の割合は着実に増えてきており、存在感は増していく一方のようです。こうした事実と政治的背景が反発し、2002年の反ムスリム暴動を始め、宗教運動などが頻繁に起こる州としても知られています。日本人にはなかなか理解の難しい領域ですが、この点は特に!理解をしておく必要がありますね。

国民性(州民性)

ここまで製造業が多くを占める…や、著しい経済成長が…と述べてきたこともあり、同州出身の人間は一流のビジネスマンが多いのでは?や、エンジニアが多いのでは?と思われる方も多いかも知れないです。ただ、結果はその真逆で、結論から言えば、同州にはサラリーマン向きの人間が少ないと言えます。

というのも、元来商人として育ってきた人間が多く、多くが家業を継ぐことや自らが何かしらの商いをして生計を立てることを手段としてきたため、例えば、国際会計基準を知る人材、チームを的確にまとめるマネジメント力に長けた人材などというのは供給不足に陥っています。結果、例えば日系企業であっても人材の供給を北インドに頼らざるをえなくなったりしますので、お客様の多くが管理職層にはデリーやグルガオンからインド人を連れてきている…という状況でした。

街中で出会うインド人などは、うわさに聞く“適当さ”“虚言癖?”が北部のそれとはケタ違いに感じる場面も多く、強いていうなれば同州のインド人は「インド人の中のインド人!」ともいえるかも知れません。

日系企業

詰まるところ、日系企業にフィットする人材が少ないと表現を変えたほうが妥当かもしれないですね。不可能ではないですが、日系企業に慣れるにはずいぶんと長い時間と企業努力が求められるであろうと考えています。一方で、モディ氏はこの地で外資の誘致をし、安倍首相もその政策に前のめりの状態。

最近まであまり耳にすることもなかったこの州も、進出を一気に加速化させたのは他でもないスズキの存在です。実際に日系企業優遇の工業団地は各種用意されており、優遇条件も色々と備わっています。驚くことに、これら工業団地の区画の多くが埋まっており、工場設立を今か今かと待つ状態になっています。

こうした状況下で、日系企業が日系企業の支援をしている例も見られ、豊田通商が貸工場として区画を貸し出すサービスなども始めています。これによりインドでの複雑な事務処理や初期投資を限りなく小さくすることができ、進出のリスクを軽減する役割も果たしている。こうした取り組みの一つ一つが、日系企業をグジャラートへと掻立てる一因になっているのかもしれないですね。

 

グジャラート州アーメダバードでの求人案件

昨年JAC Recruitment Indiaで実施したアンケート調査によると、グジャラート州アーメダバードの勤務者は5%増!(2016年比)



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【スライドで見る】2018年インド現地採用 トレンドまとめ!

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