インドの大気汚染も解決間近か? ~排ガス規制BS6が2020年4月についに始動!~【パート1】 

インド BS6 大気汚染

例年深刻化するインドの大気汚染ですが、昨年の10月はPM1000を記録したインド。経済が発展する国には避けて通れない汚染問題ですが、WHOやインド政府では、これを最小限のリスクへと回避すべくさまざまな対策をうっています。

その一つが、排ガス規制BS6の導入です。以前、「インドの二輪業界を取り巻く環境規制とその現状でも取り上げましたが、本日は2020年2月時点、BS6導入直近の動向をお伝えしたいと思います。

インドでも、実現!?2020年4月に新排ガス基準BS6導入される動きが!

発表よりしばらく経ち、いよいよこの4月から従来よりも厳しい排出基準「BS6(バーラトステージ6)」の適用が開始されます。

大気汚染問題を解決すべくこれまで先進国に比べて緩かったインドの排ガス規制は、急速に先進国並みに強化されます。

インドで深刻化する大気汚染

冒頭でもお伝えしたように、毎年冬になると訪れるインドでの大気汚染問題。

昨年2019年、インドの大気汚染は例年と比較しても特に深刻な事態を引き起こしました。2019年は過去最高レベルが記録され、政府も緊急の施策をいくつか打ち出しました。

一つは、大気汚染の大きな原因と言われている野焼きの規制です。
しかし、日々の生活がやっとの農家にとって野焼きをしないという選択はなかなか難しいところ。


もう一つは、車のOdd-Even(オッド・イーブン)規制です。
デリー首都圏では自動車の排ガスに伴う大気汚染に対処するため、乗用車のナンバープレートによる通行規制です。2019年は、デリー内において比較的厳格に取締が実施され、一時的に車の台数は減少したように見受けました。

しかし、これらの対策は、一過性の効果しか発揮しません。。大気汚染の抜本的改善の一つとして、一縷の望みとなるのが、2016年2月インド道路交通省はこの深刻な大気汚染問題に対処するため先進国と同じレベルの厳格な排ガス規制の適用です。インド BS6 大気汚染

インドの排ガス規制BS6施行による市場への影響は?

今回インドで施行される「BS6(バーラトステージ6)」のBharatとはヒンディー語でインドを意味しており、自動車向けの欧州統一排ガス規制に則したものです。

欧州では1992年より長期および段階的にこの規制を導入してきましたが、今回インドでは2017年にBS4(EURO4相当)の施行を打ち出してから僅か3年でBS6(EURO5相当)まで一気に厳しくなります。
今回この厳格な規則に対応するため、各自動車メーカーは、ディーゼルエンジンの改良や排ガス処理技術の改善などへの早急な取り組みが求められています。

また石油会社は、そのエンジンに見合う、硫黄含有量の低いディーゼル燃料の開発を行っています。既にデリーでは2018年4月より新基準の燃料が販売開始されており、2020 年 4 月 までにはすべての主要都市で新基準を満たしたものに変更される予定です。

各社は現在、燃料代の値上げの計画発表はしていませんが、 2020 年 4 月以降に値上がりする可能性は否めません。
2018年10月、インドの最高裁判所が2020年4月1日からはBS6に適合しない車両の販売を禁止するとの判断を下しいよいよ本格化し始めたインドの排ガス規制。
BS6の導入を目前に控えた今、インドではどのような動きがあるのでしょうか。

まずは、BS6に向けたインド現地在住者の動きに注目していきたいと思います。

BS6対応車の車両価格上昇による、新車購入意欲低下

自動車メーカーは燃費の向上により自動車の保有コストの引き下げを図っていますが、車種によっては1割以上販売価格が引き上げられると見込まれるため、消費者の購入意欲への悪影響は避けられません。

二輪車においては、4月の新排ガス規制「バーラト・ステージ6(BS6)」の導入で、価格が10~12%値上がりするため国内需要は今後1年以上、停滞が続くとの見通しを明らかにしています。この価格上昇に伴い、消費者の間では排気量の小さいモデルを好む傾向が強まり地場格付け会社ICRAによると、150ccではなく125 ccのモデルを選ぶ消費者が増えているそうです。

今後、環境改善に向けてBS6非適合車の使用も禁止される可能性もあるのではないかという懸念点が残り、少なからぬ消費者が車両の購入を控える動きが見られていました。
この点においては、BS6導入後でもそれ以前に購入された BS6非適合車も継続して利用できると明言することで消費者の不安解消を図りました。

そのため中古車市場への年式が新しい車両の供給が増加し、消費者はますますBS6に適合した新車購入に対して後ろ向きになる可能性もあります。 
実施方法の詳細は審議中ではあるようですが、近く最終決定がなされる予定である買い替え時の自動車 GST 税率の引き下げや優遇金利の適用などのインセンティブが講じられれば、BS6導入による下押し圧力が強まる中でも販売台数が急増する可能性は見込めます。
このように自動車の買い替えや燃料の値上がりなど今回の政策によって消費者も少なからず影響を受けていることがわかります。

これから国全体の施策として動き出すBS6の影響で消費者の環境への意識も変化していくのでしょうか。
そしてこのような消費者の動向に対し、自動車メーカーはBS6へどのように対処していくのでしょうか。

続き「インドの大気汚染も解決間近か? ~排ガス規制BS6が2020年4月についに始動!~【パート2】」は3月第二週目に公開予定です。

 

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